チェロの音色に‥ | - 2025/06/23
- 昨日は、NHK交響楽団の12人のチェロリストによるコンサートを聞きにいってきました。
会場はおなじみ、茅ヶ崎市民文化会館。カラスに攻撃された公園の向かいです(現場を横目で見ながら)。
1月から不調続きであったときに、動画で見た(というか、聞いた)Jodok Cello(ヨドク・チェロ スイスのチェロリスト。街中で、大自然の中で(この時はほぼ素足)ジャンルを問わず楽しそうに演奏する)さんの演奏するチェロの音と、彼の様子に、そのときの心が和んでいくのがわかりました。
チェロの音ってこんなにも優しいものだったんだと思いました。弦楽器っていいなあと思う。今まで一度もさわったことのない楽器ですが(よく考えたら全部そうか)機会があれば弦楽器はやってみたい。そういうことがあり、今回、12人のチェロリストの演奏を聞いてみたいと思いました。
曲は初めて聞くものばかりでした。12人のチェロの音には厚みがあり、その厚みはあたたかく、優しく、心身をくるんでくれるようでした。自然と安心感がわきます。
で、聞いているうちに、オーケストラは皆が黒い服を着ている…ということに思いが飛んで…。これ、なんでだろうと。包容力のある音に包まれながら、そのことを考えた。
で、黒い服を着て、黒子に徹する、ということが浮かびました。作曲家のその曲への意図を、演奏者は自分を消して表現するためなのかも、と思いました。黒は自分を消す色かも。目の前の演奏家12人が自分の好きな服をそれぞれが着て舞台に上がり、バッハの曲を演奏したら?それはそれでおもしろいという見方があると思いますが、黒い服のほうが、バッハの思いが表現されやすい気がします。最優先されるもののために色を単一化しておくという感じでしょうか。演奏者同士も、その単一化があることで、意志疎通がしやすい、とか。
又、観客も、黒い服(プラス男性はシャツの白も)という視覚的情報の少なさによって曲に心を寄せられるのかもしれません。
アンコール曲はバッハの「G線上のアリア」でした。それはそれは美しく…を心身に感じながらも映画「セブン」の図書館での場面で流れていたこの曲の事を思い出し…。その図書館のたくさんある机の上に置かれていた緑色のライトの緑色を思い出し…。樹々の緑色にも心和ませてもらってきたということを思い出し、でも、そこでカラスに襲われたことも思い出し、と、思考しながらのコンサートとなりました。
なんだか、頭自体を解放してあげていた気がします。それも、ものすごく贅沢なBGMの中で。良い時間を過ごすことができました。
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